羅臼町×yobimori

日本で一番、
救助が早い海をつくる!

『羅臼町』が持つ課題緊急時の連絡手段

課題の内容

漁船事故時の連絡手段として各業界でも漁業無線、業務用無線、携帯電話や衛星携帯電話などを導入しているところですが、2022年4月の観光船海難事故では、通信手段の不安なところがあらわになりました。漁船や観光船事故発生時の救助に繋がる迅速な連絡手段として実証実験にトライしていきたいと考えます。

あるべき姿、目指すべき姿

漁船や観光船など海上事故発生時に人命救助のための迅速で、かつ簡単に操作でき、安価なコストで対応できる連絡手段があると一人でも多くの人が利用でき、更なる安全な運航が確立できます。

『株式会社よびもり』のソリューション海難事故助け合い
サービス導入の提案

背 景

漁師の世界では、お亡くなりになったり、行方不明になったりする事故が何十年も起こり続けており、また2022年4月には知床にて痛ましい観光船海難事故が発生しました。捜索活動は難航し、現在も未発見の方々がいます。これらの大きな原因の一つとして「事故に気づくのが遅れてしまう」ということが挙げられます。「あの船帰ってこないな」「あの人はどこに?」という場面になってやっと気づいています。このような場合、ご遺体が見つからないことが多いです (ご遺体が見つからない海難事故が発生した場合、莫大な二次被害も発生します)。つまり、救助の初動を早めることが非常に重要です。

課題に対する提案

救助の初動を早めるために、海難事故助け合いサービス「よびもり」の導入を提案いたします。これは、海難事故が発生した際に、デバイスからSOS発信し、同グループ&一番近くの人間にSOSが通知され、救助開始されます。これにより、救助開始を数時間→1分に劇的に短縮し、ごく短時間での救助を実現します。ユーザーが多ければ多いほど強固な救助システムになるため、漁業就業者や観光客の増加を期待できます。

「よびもり」デバイス

DEMONSTRATION EXPERIMENT DEMONSTRATION EXPERIMENT 実証実験の結果

実証実験で行ったこと

今回は、想定シナリオとして、観光船運行中に観光客1名が落水。要救助者(「よびもり」端末を付けたブイ)から、漁協と観光船の「よびもり」アプリへSOSを発信し、要救助者を発見するまでの時間や発見に至るまでの経緯を実証しました。

全体説明
無線局
捜索者とブイの軌跡

実証実験の結果

本実験の結果、「よびもり」を用いた捜索時間は約14分。過去に羅臼町で発生した海難事故での捜索時間と本実験の救助速度を比較すると、大幅な改善がみられました。この要因は、①救助の初動が早まり、②最短距離で要救助者の元へ駆けつけることができたと考えられます。実験後のアンケートでは、「よびもり」の活用で救助速度がこれまでより速くなると感じた乗船者の割合は100%(26/26名)でした。この結果は定性的であるものの、「よびもり」による救助速度向上の裏付けの一つとして有効と考えられます。

救助実験でのダミーのブイ

今後に向けた課題、展開

今後、「よびもり」を町(=複数の関係者)で用いることで、さらに救助速度向上が可能です。目標は、北海道を「日本で一番救助が早い都道府県」とすること。過去の海難事故や知床の事故からしっかり学習・改善し、「誰でも最速の救助を受けられるインフラ」を目指していきます。

実験後のヒアリング
  • 羅臼町×よびもり

    日本で一番、
    救助が早い海をつくる!

    詳しく見る
  • 根室交通×enstem

    本土最東端で、心拍データを活用して
    健康起因の事故リスクを減らす!

    詳しく見る
  • ニセコ町×AWL

    最先端AI技術で、人気リゾートの
    玄関口から収益力強化に挑戦!

    詳しく見る