「人」から「デジタル」中心の企業活動へ

株式会社ニッコー(釧路市)

同社外観

1977年設立
・従業員96
・食品・水産・食肉・農産の省人省力化機械設備の企画、開発、製造、販売
https://www.k-nikko.com/

海外向けの商談機会がほぼゼロに

 2020年の売上高はそれほど大きくは落ち込まなかったものの、2021年は例年比で2割程度減少する月もありました。また、中国やベトナム、ロシアをはじめとした海外への輸出事業は、ロックダウンなどの影響で商談の機会が大幅に減少し、厳しい状況が続いています。

道内機械メーカー初の産業用ロボット教育施設

 生産年齢人口の減少に加え、コロナ禍では外国人技能実習生の入国ができなくなり、人手不足が深刻化しました。特に、水産加工業においてその影響が大きく、生産量を維持するためには機械化が必要であると考える企業からの問合せが増加しました。佐藤社長は、「機械の導入によって省人化が進み、生産性向上やコスト削減につなげられたという声を聞き、手応えを感じている」と語ります。

 また、同社では、自社のノウハウを生かした「人材育成サービス」を提供できる機会でもあると捉え、産業用ロボットの特別教育施設「北海道ロボットラボラトリー」を開設しました。道内機械メーカーとして初となるこの施設は、これまでロボットと縁がなかったサービス業・観光業・農業・酪農業・建設業、慢性的な人手不足が続いている業種に対してもアプローチし、ロボットを扱える人材育成の場を提供しています。

産業ロボット教育施設「北海道ロボットラボラトリー」

広い分野を見据えた人材育成と市場拡大

 同社では、新たな事業の展開に向けて、AI(人工知能)やIoT(もののインターネット)の活用に取り組んでいます。
 佐藤社長が「デジタル化が世間一般に浸透してきたことにより、製造業の特定の分野のみでロボットが使用されているという認識が変わり、幅広い業種においてロボットを活用する時代がきている」と語るように、同社では、今後、製造業以外の業種においてもロボットが導入されることを見込み、ロボットのより専門的な知識と高度な技術が学べる人材育成カリキュラムを充実させ、各産業が抱える課題の解決を目指します。
「北海道ロボットラボラトリー」にて使用される機械の一例
代表取締役社長 佐藤 一雄 様

企業からひとこと

 道内のあらゆる企業は、コロナ禍や生産人口減少を受け、事業活動の中心が人からデジタルへ移行せざるを得ない環境になるのではないかと考えています。戦後77年が経ち、今まで築いてきた人中心の業務体質をデジタルへ移行することは並大抵のことではありませんが、前向きに考えると、デジタル化を進めることで既存事業の生産性や価値を大幅に向上させられるチャンスであるとも捉えられます。DXの推進によって効率化・省人化を図りながらお客様への価値を創造し、チャンスに繋げていくよう取り組んでいきます。

2022年7月 7日取材

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