コロナ禍で顧客ニーズを再分析し高評価を獲得

一般社団法人木古内公益振興社(木古内町)

道の駅外観

・2015年設立
・従業員14
・道の駅運営事業等
https://kikonai.jp/

一番の稼ぎ時にコロナにより全面休館

 北海道新幹線の開業に合わせ、2016年1月にオープンした「道の駅 みそぎの郷 きこない」は、吉川センター長が着任した2020年4月にコロナの影響が深刻化しました。通常であれば4~5月は観光客が多く、年間を通じて一番の売上が見込める時期でしたが、緊急事態宣言下にあっては、全面休館という選択を取らざるを得ませんでした。

 休館中は、観光客がゼロになり、再開後も来館者が戻りきらないという状況の中、3年連続で1位を獲得していた道内の「道の駅ランキング」(じゃらん)は、3位に脱落。吉川センター長は、道の駅としての今後の方向性について検討を始めました。

コロナを契機に運営方法を抜本的に見直し

 吉川センター長とスタッフは、館内に設置している「お客様の声」と道の駅ランキングの結果を分析したところ、「以前よりも『接客サービスが低下している』と感じている来館者が多い」ということが分かりました。吉川センター長は、コロナを契機に、道の駅全体を改めて見直すため、自ら道庁が主催する「地域フード塾」に参加し、販売戦略や売れる商品づくりなど、食のマーケティング理論を習得。さらに、同塾の研修で構築した全道各地とのネットワークを活用した商品仕入れ、売り場構成、接客サービスや陳列のノウハウ等をスタッフ全員と共有しました。

 徹底した見直しを行った結果、「道の駅ランキング2022」では、2年ぶり4回目となる総合1位に返り咲くことができました。

 道の駅は、コロナ禍の2022年4月に来館数300万人を突破し、来館者の呼び戻しにも成功しました。

「北海道じゃらん道の駅ランキング2022」総合1位

単なる道の駅ではなく地域課題解決の「プラットフォーム」へ

 同社には、地元の生産者・企業からの相談事も多く寄せられます。「コロナ禍で出荷できていない海産物(ホタテ、ホッキ等)をどうにかしたい」という声に応えるため、週末に海産物即売会を開催したり、歳末の贈答シーズンにアワビとホタテのセット販売をしたりと新たな企画を実施したところ、お客さんから大変好評でした。また、「イカトンビ(イカの口)が大量に倉庫で眠っている」という業者さんにはフライ用に加工してもらい、ファストフードコーナーで「イカトンビフライ串」を販売。結果、観光客だけでなく、地元客の利用増加にもつながりました。

 今後は、商品を売るだけではなく、地域の課題を聞き、地域づくりを手助けする「地域課題解決のプラットフォーム」として取り組んでいきます。

地元海産物の販売
センター長 吉川 衆司 様

企業からひとこと

 コロナ禍における1ヶ月間の休館は、非常に苦しいものでしたが、道の駅を今後どうしていくべきかについて見つめ直す好機と捉えて、スタッフ全員で相談しながら乗り切りました。スタッフ一人一人がよく考え、すぐに行動に移してくれたことが今につながっています。

 コロナ禍であっても、魅力のあるところにはお客さんが来てくれると考えています。お客さんに喜んでもらえるような道の駅づくりを目指します。

2022年6月10日取材

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