創業から112年 確かな技術と高い信頼でコロナを乗り切る!

株式会社宮文(札幌市中央区)

狸小路2丁目の宮文本店

1910年創業
・従業員35
・小売業(刃物専門店)
http://www.miyabun.com/

インバウンド客がゼロになり売上が大幅に低下

 同社では、新型コロナウイルスが拡大するまでは、インバウンドによる売上が全体の15%を占めていましたが、コロナ以降はその売上がゼロになりました。さらに、国内客の売上も15%ほど落ち込んだため、トータルで30%の売上ダウンとなりました。その影響から、2021年の決算は創業以来初の赤字となりました。

宮文の原点である「研ぎ」に注目し 道内各地で出張サービスを提供

 コロナの影響による来店客の減少から、同社の強みである「研ぎ」に着目し、道内各地を訪問して包丁研ぎサービスを提供する自動車「研ぎカー」を導入しました。それまでも、イベントや展示会に出展し、研ぎサービスを実施することがありましたが、コロナを契機に自分たちでその機会を作り出すことにしたのです。

 「研ぎカー」は、道内のスーパーを中心に稼働し、当初は、3040/日の依頼を想定していましたが、サービスを開始すると予想を上回る100150/日の依頼があり、店舗売上の減少をカバーしています。研ぎサービスは、お客さんが同社の店舗まで行く手間が省け、気軽に利用できることから評判も良く、今後、成長が期待できるサービスと考えています。

 サービス拡大を考える上での課題は、研ぎ師の育成です。「研ぎカー」の営業は、現在5人体制で行っていますが、いずれも60代以上で最高齢は84歳です。手で研ぐだけであれば半年ほどの修行で技術を習得できますが、機械を使った研ぎの技術は習得するのに多くの時間がかかります。

スーパー店頭で出張サービス

ネットを活用した新しいサービスにチャレンジ

 インバウンドの早急な回復は難しいことから、同社では、世界中のどこからでも来店しているような感覚で購入できるサービスを提供するため、3Dバーチャルを活用したECサイトの開設を目指しています。包丁や刃物のほか、キッチン用品もラインナップに加えたサイトは、2022年9月にオープンする予定です。

 また、研ぎサービスの新しい形として、日本郵便のクリックポストを活用した宅配型サービスを準備しており、サービス提供に向けたホームページ作りを進めています。

熟練のスタッフによる包丁研ぎ
代表取締役 宮本 隆一 様

企業からひとこと

 当社は、明治34年に兵庫県で創業し、昭和2年に狸小路に店を構えた老舗です。先々代、先代が培ってきた技術と信頼が集客のベースになっています。コロナで売上は大きく落ち込みましたが、これからも「親切」「正直」「誠実」の3Sをモットーに、お客さまに信頼されるサービスを提供していきます。

2022年6月14日取材

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