目指す先はタクシーを核とした
「地域のプラットフォーム企業」へ

平岸ハイヤー株式会社(札幌市豊平区)

同社外観

・1958年創業
・従業員200名
・タクシー/ハイヤー、ドライバー派遣、飲食、イベント企画、音楽制作、不動産(駐車場)、代理店業務等運営
https://www.hiragishi-hire.co.jp/

コロナ禍によるタクシー事業の苦戦

タクシー業界は、利用者の大幅な減少によって業界全体の売上が半減していると言われる中、これまでの64年間、創業地である平岸地区で営業を続けてきたことにより、利用者の多くが地元の常連客であったことから、同社は2割程度の減少に抑えることができました。しかしながら、これまでに経験したことのない異常事態ともいえる状況に、社長を始め全社員が先行きの不安を感じていました。

地域との交流増と新事業の展開

同社の神代社長によると、タクシー会社は36524時間体制で稼働しているものの、サービスが「移動手段の提供のみ」となっている現状に、「コロナ以前から『もったいない』と考え、新たなサービスや取組の検討が必要だと感じていた」と話します。特に、コロナ禍では人と人との交流が大幅に減少し、地域内のつながりが薄れてしまうことを懸念していました。

こうしたことから、202011月、新たな取組として、地域密着型の「平岸マルシェ」をスタート。感染防止対策を徹底して月に2回、農家直売の野菜や果物、ハンドメイド雑貨等、最大30ブースに事業者が出店し、多くの住民が訪れたことで地域に活気が戻ってきました。

 さらに、同社が所有している国の登録有形文化財であり、市の景観重要建造物である柳田家住宅旧りんご蔵をリノベーションした地域コミュニティーBAR「アップルロッヂ」、お笑い・エンタメライブ会場「ダルマホール」など、コロナ禍でも新たな取組を次々と展開。

地域のタクシー会社が地域の住民と積極的にコミュニケーションを取ることで、ファンが増え、タクシーの利用者増にもつながると神代社長は考えています。「マルシェでは、北海学園大学をメインとして多くの学生さんも手伝ってくれる。地元の若者たちの協力が得られているというのは、当社だけでなく、地域の宝となる」。

平岸マルシェ
平岸マルシェ
アップルロッヂ
アップルロッヂ
ダルマホール
ダルマホール

地域住民から信用される「平岸のプラットフォーム企業」に

同社では、自社専用の配車アプリを開発し、特に若者の利用を促進しています。今後は、平岸地区の様々な情報ともリンクさせて、若年層等を取り込んでいくことも目指しています。また、地域の飲食店と連携し、客から注文を受けてから商品を運ぶ地域向け事業を2022年6月から開始する予定です。

神代社長によりますと、タクシー・ハイヤー事業による安全・安心な移動手段の提供を中心に、交通手段と地域住民のライフスタイル全般に関わるサービスが提供できる会社となり、将来的には、「平岸のプラットフォーム企業」になることを目指しています。

代表取締役社長 神代 晃嗣 様
代表取締役社長 神代 晃嗣 様

企業からひとこと

タクシー事業だけでなく、地域の皆さんに「平岸に住んでいて良かった」と思ってもらえるサービスの開発・提供に取り組んでいきます。

2022年5月23日取材

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