コロナ禍を契機として完全テレワーク型居宅介護事業所を設立

株式会社279(札幌市西区)

同社事務所

2021年設立
・従業員11
・居宅介護支援事業
https://279279.net/

感染拡大により介護福祉施設での事務作業が困難に

 コロナの感染拡大により休業に追い込まれるデイサービス施設等が多数発生しました。当時、介護福祉施設でケアマネージャー(ケアマネ)として勤務していた小谷代表も感染防止のため施設に出入りができなくなり、十分な職務環境にない自宅で事務業務をせざるを得ない状況になりました。

 このような経験を通じ、テレワークの必要性を痛感して、「新たな居宅介護支援事業所のカタチ」を模索しました。

働き易く効率性の高い完全テレワーク型の居宅介護支援事業所を目指して

 小谷代表は、感染症拡大の影響を受けづらく働きやすい事業所の実現を目指し、ケアマネの経験がありICTにも精通している次田代表とともに、コロナ禍の2021年4月に「完全テレワーク型居宅介護支援事業所」を設立しました。設立にあたり、ケアマネの移動が自宅と利用者宅との往来だけで済むように、電話やFAX、報告書の作成等の事務作業や社内会議等を全てスマホやパソコンを使って自宅でできるシステムを構築しました。また、ケアマネのレベルアップにも力を入れており、道内外から講師を招いてオープンセミナーを定期的に開催しています。

 実は、ケアマネの仕事は、一人で行う業務が多いことから、孤独に陥りがちな職種といわれます。そこで、同社では、チャットの活用による職員からの相談の随時対応に加え、対面による懇談の場づくり等によって職員一人一人をサポートし、ICTを活用しながらも、人と人とが直接触れ合い、つながりを実感してもらうことを心がけています。

 そして、ケアマネ資格者の中には、育児や親の介護等によって働きたくても働けない人たちがいます。こうした人材に活躍できる場を提供するため、同社では、働く日数や時間帯、受け持つ利用者数等の要望に柔軟に対応して働きやすい環境を整えています。

 コロナ禍でも「働き方改革」を実践しながら業務を進めたことで、人手不足が深刻な業界にもかかわらず、同社のケアマネ数は増加し、利用者数も順調に推移。さらには、医療機関からの相談等、問合せが増えています。

オンラインセミナーの開催案内
同社職員の集合写真

完全テレワーク型の仕組を全国に広めていきたい

 同社のこうした取組は、道内外の介護事業者から注目され、名古屋、大阪、福岡等からも講演を依頼されています。小谷代表は、「多くの方々に我々の取組をまねてもらい、徐々に広げていくことで介護業界全体の底上げに貢献したい」と語ります。

 現在、同社に所属しているケアマネは札幌圏のみですが、完全テレワーク型居宅介護の仕組みを存分に活かし、今後は、道内各地、さらには道外にも広げることを目指しています。

(左)代表取締役 次田 芳尚 様、(右)代表取締役 管理者 小谷 修一 様

企業からひとこと

 要介護者やその家族には、介護サービス以外にも様々な支援が必要です。ケアマネが地域の医療機関や生活サービス事業者等ともつながるネットワークを築くことで、利用者への更なる支援の充実につなげていきます。

2022年6月 7日取材

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